パラレルです。

恐らくロイエドの(何)
アウシュビッツの映像見て思いついた小説ですので、暗いです。
俗に言う死にネタ齧ってますが、書いた本人は書き終えてからその事に気付きました(コラ)
何故かエドが女体化している上に、二人の絡みは無いと言って良い程の素晴らしきものとなっておりますが、
それでもよろしい方のみ、下にスクロールして下さい。










































金の長い髪に、薄汚れた格好の少女から何故だか視線を逸らす事が出来なかった。









天を詩に歌い、地を詩に歌う
――ダンテ「神曲 天二十五歌」








全体に陰鬱な雰囲気が纏わりつく建物があった。
許容量を超えて、その建物内にいる人間が溢れ出しそうになっていた。
例え病気になっても彼らは助かる見込みはないだろう、と青い軍服に身を包んだ黒髪の男は思う。

どちらにせよ、変わりは無い。明日、この部屋にいる人間は死ぬのだから。

室内は異様とも言える静寂に支配されていた。尤もそれは建物内全てに言えることだったが。
大抵の人間がベットに、床に寝転がり、そして、世界と独裁者を怨んでいた。

―――何故、私が殺されなければならないのだ。
―――私たちが一体何をした。

言葉にならない叫びがあった。


ふと見渡した部屋の中に、一筋の金を見つけた。

民族の中では見られないその髪の色に、恐らく反政府者だろうな、と脳が勝手に想像した。
正しかろうが、間違っていようがどちらでも良かった。

ただ、それでもその少女が気になったのは少女の瞳に宿る色が、他の者とは違ったからだろう。

少女は壁に背を預け、今ここではないどこか違う所を見ているようだった。
耳に掛けられた小さな花が、何故だか強い存在感を伴って瞳に入ってきた。


少女はずっと見つめていた自分の視線に気付いたのだろう、―――二人の目が合う。
柄にも無く動揺をしてしまった。
それでも、瞳は少女を見続けていたのだけれど。

どうしたら良いのか分からなくなった自分に向かって、少女はわらった。

それは、自分を殺す人間に向かっての挑戦の篭ったものだったかも知れなかったし、動揺していた私に向かっての嘲笑だったのかもしれなかった。






―――今となっては、もうどうでも良い事だけれど。







少女は自分が押した一つのボタン、たったそれだけしただけの私に殺された。
死体の後始末をする時に金髪を見たかもしれなかったが、累々と横たわる死体の処理をしていると、そんな事に気を止める事は出来なくなっていた。


ただ、ただ一つ憶えているのはガス室の中で見つけた小さな花。

少女の髪に合った花に酷似していたそれが、少女の終わりを知らせた。


屈んでその花を取ろうと花の茎を掴むと、花弁が音も無く落ちていった。





後には、何も残っていなかった。
















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ごめんなさい、やっちゃいました(エヘv/コラ)
N○Kでアウシュビッツの事やってたのを思い出したもので…
注目すべき点は「」使用なし、固有名詞の非使用。
ロイエドか?ってかエド女体化…(何故だったんだろうか)
何だか色々ごめんなさい。そろそろロイエドサイト名乗るの止めましょうか(ぇ?)