軍部祭り、どうなるか知っててもそれに逆らいたいのが人の情(違)
てな訳でこれが本当の妄想ノベル。

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軍内で真密やかに囁かれされていた疑惑。
即ち、

―――焔と鋼、どちらが強いか。

それは一部から全体に広がり、そしてついには大総統の耳にまで入っていたらしく。



「戦いたまえ。」


この一言で、焔VS鋼の戦いが決定した。









Poco mas que nada, y a veces nada, y aun a veces dano.








そして、今。

「Ready Fight!!!」

その戦いが、始まった。



「うぉりゃぁー!!!」

錬金術戦には似つかわしくない叫びを上げたエドワードが、ロイを殴りにかかる。
それにさらりと身体をずらして避けたロイは、発火布をつけた右手の指を鳴らそうとした。

「……ちっ!」

しかし、火を出す事はせず、ただ舌打ちをし右から来たエドワードの蹴りを右手を顔の横に上げることで防ぐ。



焔の錬金術師その人らしくない戦いに、違和感を持ったのは二人の戦いを観戦していたハボックたち、ロイの部下達だった。

「どうしたんですかね。」
あれ、とハボックが煙草を煙らせながら言う。

「いつもならあそこでドッカン、ですね。」
冷静に言うのはホークアイ。
でもまぁ、それは。と、二人から視線を外さずにホークアイは続けた。

「相手がエドワード君だからでしょう。」

ホークアイのその非常に正しい結論に、周りの人間は、だろうなぁ。と呆れたような疲れた表情を浮かべるだけだった。



「…仕方ない。」
ロイが溜息を付き、右手を上げる。右手にされているのは、発火布。

パチン、と音がなり少し離れた所にいた少年に炎が走った。
うわっ!と間一髪でそれを避けたエドワードは、しかし次々に繰り出される炎に、ただ逃げる事を余儀なくされた。


自らの炎により巻き上がった砂埃で、視界が悪くなる。
それに「しまった。」とロイは顔を顰める。

「もらったぁ!!」
ダミーを攻撃したその直後、その陰から現れたエドワードに一瞬反応が遅れる。
今度は左を狙った蹴り。それをロイは今度は避けず、逆にエドワードの蹴りの勢いを利用して、体を捕らえる。
それによってバランスを崩してそのまま地面に激突しそうになったエドワードを、勢い良く引き寄せそうなるのを何とか防いだ。


「まったく…」

ロイは腕の中に金の髪の少年を収めて、安堵の息を付いた。

驚いたのはそれを見ていた見物人たちだ。
しかし、それ以上にそれに驚いたのは彼の人の腕の中に収まり目を白黒していたエドワードだった。

「・・なっにすんだよっ!」
地面に座り、ロイに抱かれたそのままの格好でエドワードは怒鳴る。

「君を傷付ける訳には行かないが、かと言って負ける訳にも行かないのでね。」
さも当然といった感で言うロイにエドワードを含め一部を除く周りの人間が凍りついた。




「出た、色ボケ。」
上司を色ボケ、そう評したのはハボック。
ロイの発言に凍りつかなかった数少ない人間である。

「これ、錬金術戦じゃなかったんですか…?」
突っ込むところが違う、そうハボックに言われて「えっ、すいません。」そう、またどこか間違った反応を返したのはフェリーだった。

「…楽しんでるわね、あれは。」
ホークアイの言葉通り、腕の中で暴れるエドワードを、それでも決して離さないように抱くロイの顔に浮かんでいるのは笑み。



はぁ〜…。



誰からとも無く、だが複数の溜息が漏れた。













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何が謎って、こんなの書いてる自分が一番謎です。
初めは相互おめでとう小説だったはずですが、何だかネタが尽きて逃避紛いに書いた話(死)
因みに題名の文章は十字架の聖ヨハネのモノです。お亡くなりになられてから50年以上経ってませんが、申し訳なく思いながら使わせて頂きました(汗)

何だかとても申し訳ないので、こちらは見られていればですが、つねお様に奉げます。
持って行かれても良いですし、見なかった事にして下さっても良いです。