問 ウマレカワリを信じますか?
















人生は一箱のマッチに似ている。
――芥川龍之介「侏儒の言葉」
















「…生まれ変わり?」
「死んだものが姿を変えて再びこの世に生まれる事。」
ロイが模範的に解説する。
んな事知ってるよ、とにべもなく返したのはエドワード。
甘さの全く含まれていないやり取りにこの二人は本当に恋人同士なのだろうか、とハボックは少々疑いたくなった。

そもそも、この二人にこんな事を聞いたのが間違いだった気すらしてくるのが不思議だ。

「…何か、言う気が失せたんすけど、参考までに。
『生まれ変わっても二人は恋人になりたい』すか?」
恐る恐るハボックが問う。因みにこの質問はハボック自身が彼女に言われたものだ。

「「まさか。」」

顔を見合わせた後に出されたぴったりそろった返答にハボックは止めときゃよかった、そう本気で思った。


「だってさー、生まれ変わりってそれオレじゃねぇし。」
予想に反して淡白な答を言うはエドワード。

「当然だろう。ロイ・マスタングはエドワード・エルリックだから惚れているんだ。他の人間でこうなる訳がない。」
妙な自信で胸を張って言うはロイ。

二人に挟まれたハボックがそおっスね。と気の抜けた同意を示す。
咥える気力すら出ないのか、ハボックの指の間には煙草が挟まれている。

「人生は一度だけだからな。だからこそ恋も燃える。」
「…大佐らしからぬお言葉で。」

くーるびゅーてぃーなロイ・マスタングは一体何処へ行ったのだろう。
脱力しながらハボックが天を仰いだ。
空はいっそ泣けてくるほどに清々しい青に白い雲が長閑に浮かんでいた。

小春日和、そう評するに相応しい冬の日の下、脱力する不良軍人一人とそれを不思議そうに眺める軍人と少年が至る所で目撃されて後からあらぬ噂を掛けられるのはまた別の話。




















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まぁ、徒然と。きっとこれが私のロイエド観(ぇ?)
ってか、あんたら何処で話てんのさ。
模試と書きかけ小説(しかも長いんだこれが)からの逃避です。
頑張れハボック。頑張れ自分。