[ 1800HITのリクエストで頂きました ] 安閑 「陽子・・・?」 いつもはこの時間に来ると、鈴や祥瓊や桂桂達と休憩していて、彼女の房室は 意外と騒がしい。(もっとも、自分が来ると皆遠慮してしまうが) だが、今日はひっそりとしていた。 (いないのか・・・?) 最近会う時はいつもこの房室だったので、六太は少しばかり不思議に思った。 そもそも一国の麒麟である自分が他国の女王を訪れるのに、彼女の自室の 露台から・・・というのが普通ではない。 しかしその普通ではない状態に六太自身も、この国の皆も慣れきってしま った。 そして今日もその方法で彼女――陽子――に会おうと、彼女の仕事が一段落 つく夕方になるのを見計らって来たのだった。 (とりあえず邪魔させてもらうか・・・) 勝手知ったるなんとやらで、六太は陽子の房室の中へと入った。 そこで見つけたのは――――。 「・・・・・・陽子」 六太の目当てである少女が牀榻に横たわって健やかな寝息を立てて眠ってい た。 (・・・疲れてんのかな・・・) ここのところ、慶国もだいぶよく治まってきている、と六太は思う。 そしてそのために彼女が為してきた努力の数々を思う。 ・・・六太はそんな陽子を見てきたからこそ、彼女に惹かれていった。 彼女の持つ優しさと強さが、六太には愛しく感じられてならなかった。 六太はよいしょっと自分も牀榻の上に上がると、陽子の側へと近付いた。 それから彼女の頭を優しく撫でる。 「いつも俺に笑顔をくれて、ありがとうな」 六太は小さな小さな声で、嬉しくてたまらないというような微笑みを浮かべて、大切な少女に囁いた。 すると、その声に反応するかのように陽子が身じろぎする。 「・・・・・・ろくたくん・・・?」 「ああ・・・。ごめん。起こしちゃったか」 「・・・きょうも・・・きてくれたんだ」 少女はまだ完全には起ききっていない、少し舌足らずな声で、だがとても 嬉しそうに言った。 六太が大好きな彼女の笑み。 六太も自然と笑みが深くなった。 「ん〜〜・・・・・・」 「どうした?陽子」 「・・・・・・ちょっと甘えてもいいですか?」 六太は滅多にされないおねだりに少し驚いたが、それよりも自分に甘えて くれることの嬉しさの方が勝った。 「いいよ」 六太の返答を聞くや否や、陽子は胡座をかいていた六太の膝の上にごろんと 頭を乗せた。 「ふふふ〜〜。お言葉に甘えさせてもらっちゃいました」 彼女の行動と嬉しそうな笑顔に、六太は真っ赤になった。 (・・・今が夕方でよかった・・・。俺きっと顔中真っ赤になってるんだろう な―。陽子には夕焼けのせいだと思ってもらえるよな・・・) 「・・・ありがとう・・・」 彼女が真っ直ぐに六太を見つめて言った。 「いや・・・。いつも甘えさせてもらってるのはこっちだしな」 「?六太くん、甘えてくれてないですよ〜」 拗ねたように口をとがらせて言う陽子が可愛くて可愛くて。 「ありがとう」 「何でお礼言われてるのか分かんないよ〜〜」 ますます拗ねてみせる陽子だが、六太は笑って彼女の頭を撫でるだけだった。 「・・・ろくたくんの手、あったかくて気持ちいい」 しばらく撫でていると、陽子がまどろみの中で呟いた。 「・・・眠いか?」 「・・・ちょっと」 「んじゃ、寝ていいよ」 「・・・ん・・・」 陽子は次第にまた寝息を立て始めた。 六太は陽子の頭を撫でていた手を止め、彼女の柔らかい前髪をくしゃりと かきあげた。 そして、現れた彼女の額に静かに唇を落として。 それから、何度言っても言い足りない言葉を囁いた。 ・・・・・・ありがとう。 ゆいさま、1800hitありがとうございましたvvv…というか大変 お待たせしてしまいました(滝汗)リクは「ほのぼの六陽」ということで…。 ほのぼのしてますでしょうか…。私、砂吐きそうでした(笑)私が書くとどう してか甘甘になってしまう〜〜!恥ずかしい話ですが許してください…。 それにしても私が書く話って陽子がよく寝てますね(笑)書きやすいです。 それと、膝枕がけっこう好きみたいです(笑)陽子が珍しく(?)大胆ですが、 きっと寝ぼけてるせいでしょう。 こんな話でよろしければゆいさまに差し上げますv かなり昔にリクエストさせていただいた小説ですv 今更攫ってきてよいのかなぁと、思いつつもこの頃既に六陽だったのだなぁと感動しました。 砂…どんどん吐きました!(日本語変) ゆいもサツキも甘いもの書くのが凄く苦手なので、尊敬です…十二国記物書きさんは本当に文章が上手で、綺麗で、そしてツボっ!!叫びましたよ、二人して、学校で(ヲイ) 兎に角、今更ながらですが、ありがとうございます。勉強させていただきます(違) |