[ アゲハ蝶 ]








何故。
そのコトバが頭から離れない
何故出会ってしまったのだろう。

ぼくは
よろこびとしてのイエロー 
明け方の光のような・慈しむような優しい光
ではなく
よのはてににている漆黒
新月の夜のような・全てを覆い隠してしまう漆黒の闇
  なのに・・・・


降りかかる火の粉から あなたを守りたいのに

他国
 厚い壁がそれを拒む


ましてぼくは
人でもなく・・・・
仕えるべき人もあり
これ以上望んではいけないのに......・


あなたが舞い降りてきたから・・・・
           出会ってしまって。
    貴女ガボク二笑イカケタリスルカラ・・・―――――――――




「高里君?どうかした」
緋色の髪の持ち主が声をかけてきた。
ボクハドウニカナッテシマイソウダ
その言葉を飲み込む。顔を上げ、いつもの自分に戻った。気を使わせたくはないので無理にも笑顔を作る。
   コノキモチヲサトラレタクハナイカラ。


ソレハスベテヲコワシテシマイソウデ・・・

「いえ、少し考え事をしていただけです。あの頃と比べ、戴も安定してきて、こうして慶に遊びに来ることができるようにまでなったのだな、と。」
  
チガウ  アナタニアッタカラ・・・アッテシマッタカラ

「なんだかほっとしてしまって。」


 本当に言いたい事はそんな事じゃないけれど。
本当の事を言ったら貴女は困ってしまうだろうから。
 貴女ハヤサシイヒトダカラ。

 イマノカンケイヲコワシタクハナイカラ。

貴女の笑顔を見て居たいから

―――――――― 自分ノ気持ニ蓋ヲシテ ―――――――

外には出せない想いを自分の中に閉じ込める。











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     緋

 ぼくは緋色に包まれていた

それは彼女の色だ 
彼女に包まれている錯覚に陥る



  横たわる彼女の傍により、その首をかき抱く
 けして褪せることの無い緋の髪に、緋を出しつくし色を失った顔
 宝石のような瞳は、つい先ほど光を失い閉じられた

何故
 どうしてこんなことをしてしまったのだろう

 カクシトオスツモリダッタノニ


「私、高里君と会えて正直嬉しかったな」
   貴女ガソンナコトヲ言ウカラ





サツキの嘆き。

ごめんなさいと言いつつ甘夢様に奉げます。
これでもかと奉げます。
拒否権は有りませんが、破棄権はあります。
…捨ててもらっても構いません(笑)
『アゲハ蝶』のイラストを拝見してかいたかーなーりー昔の作品です。
この当時の俺に何があったのかはワカリマセン。
なんか、救いようないですね。

甘夢さまのみお持ち帰りOKです(要らなかったら破棄なり削除の苦情なりしてください)