Small misapprehension






「…アスラン!!」

軍基地にアスランがキラをつれて帰ると自分の部下のニコルに声をかけられた。

「ああ、ニコルか。」
アスランは何でもないように言うが、ニコルにとってはそうも行かなかったらしい。

「『ああ、ニコルか。』じゃないですよ!いきなり居なくなって僕が一体どれほど…?」

最後、疑問系で中途半端に終わった説教にアスランは訝しんだ表情をした。

「あの、アスラン、後ろの方は?」

少々遠慮がちな問い。
その声にはキラが反応した。
アスランに無理やり取られていた手を乱暴に外す。

「はじめまして。キラ・ヤマトと言います。」

にこりと笑んだキラにニコルは顔を赤くしながら自分も自己紹介をする。


「あなたがアスランの…。」

ニコルの呟きにキラは思いっきりアスランの顔を睨みつけた。

「アスラン?」
「何だい、キラ?」
「ニコル君に僕の事何て言ったのさ。」
「恋人。」

即答したアスラン。

「…はぁ?」
キラはまるでおかしな生き物を見るような眼でアスランに言い返す。

「誰と、誰が恋人だって?」
「勿論、俺とキラ。」


「馬鹿じゃないの?」

それは酷いな。と、アスランは苦笑する。





「あの〜…?」
おいて行かれ気味なニコルが恐る恐ると言った感で尋ねた。

まだアスランが何かを言おうとしていたが、キラはそれを笑顔で封じニコルに「何でしょう?」とその笑顔のまま問う。



「キラさんはもしかして、あれを解く為に?」

その問いにはアスランが肯いた。



「そうなんですか。では?」

「ああ、案内してくれ。」

「分かりました。」

案内?とキラは首を傾げる。
軍の施設ならば大体の所は分かっていたはずだが。

しかし、ニコルはそれに気付く事無く「こちらです。」と、キラとアスランを先導して行った。
















…前置き長いっす。
二コルはまだ白です。そのうち灰色になります(何)