Frailty 2 流れるような動作で次々とトラップを突破していくキラにニコルは知らず驚嘆の息を漏らした。 「凄い...ですね。」 「まぁ、キラの数少ない得意技だしな。」 「ほっとけ。」 間を居れず入ったキラの言葉にニコルが少し笑んだ、その時だった。 キラの指が、止まった。 「…キラ?」 「キラさん?」 アスランとニコルが問う。 「…終わったよ。」 「え、もう?」 ニコルが言うと同時にアスランが動いた。 「キラ、どうした。」 その時、ニコルは初めて気付いた。 キラの指が、震えていた。いや、指だけではない。全身が小刻みに震えている。 アスランに小さく「ディスプレイ」とキラは呟いた。 『To the friend of the betrayer who became dirty with blood . 』 ―――――血で穢れた裏切り者の友人へ。 「…キラ、違う。これはお前の事じゃ――」 「分かってる。」 しかし、その言葉とは逆にキラの震えは止まらない。 「裏切り者」 過去、幾度となくそう呼ばれたキラに、その言葉はだからこそ容易く過去の記憶を掘り起こさせた。 一年かけて、漸く塞ぎかかっていた傷を再び抉る。 「…大丈夫だよ、アスラン。僕は大丈夫だ。」 所詮、それはただの強がりに過ぎなかったけれど。 …続きます。 英文は嘘です。英語なんて嫌いです。ある人のお蔭で(泣) ちょっと休憩入りますので更新遅くなるかもしれません (時間がぁ…追いかけてくるのですよ・涙) |