宝石〜カガリver〜



忙しい日々。
仕事は確かに窮屈で嫌になるが、それでも続けていけるのは、あいつのお蔭。
疲れたとき、あいつのくれた物は確かに自分にとっての心を休めてくれる。
あえないのは分かっているけれど。それでも。

「会いたいなぁ…」

あいつがくれる物を見ては会いたい気持ちは募っていった。




「カガリ様、今年もきましたよ。」

キサカに渡されたのは小さな箱。
差出人を見てカガリは笑んでそれを受け取った。

―――キラ・ヤマト。

自分の大切な弟の名だった。

毎年この時期になると必ずキラから送られてくる小さな宝石。
初めは何故宝石?と思った。
自分が着飾ることを嫌っているのを知っているあいつが装飾品を送って来ると言う事は、嫌味か?
と思ったが、後から石の持つ意味を知りキラの心遣いが分かってとても嬉しかった事を覚えている。

昔の事を微笑み思い出しながら、袋の封を開けた。

中から出てきたのは不思議な色をした小さな宝石の埋め込まれている指輪。
青とも緑とも取れる色をもつ宝石だった。

「…綺麗だな……」

思わず見惚れてしまった。

包みの中には指輪のほかに、手紙が一通。
ゆっくりとカガリはその手紙を読み始めた。



――カガリ、元気にやっていますか?
   僕の方は、相変わらずです。
  
   カガリの活躍をテレビなどで見てとても嬉しく思います。
   頑張っているようだね。
   あ、でもカガリは頑張りすぎる所があるから、ちゃんと休んでいるか心配です。
   あまり、無理しないようにね。
  
   この石はアスランと選びました。
   (と言っても僕がずっと悩んでたからアスランが相談に乗ってくれたって言う方が正しい気もするけど)
   パライバトルマリンという石です。
   綺麗だろう?
   この石が少しでもカガリの不安と取り除いてくれれば良いと思いこれにしました。
  
   僕はカガリの傍に居てあげる事は出来ないけれど、カガリの周りにはカガリを支えてくれる沢山の人が居るから、
   その事を忘れないでほしいです。勿論、僕もその一人だよ。
  
   忙しくて大変だと思うけど、無理をし過ぎないようにして、自分を大切にね。


    では。


                                                           
kiraYamato




カガリは手紙を読み終えると丁寧に折りたたみ自分の執務用の机にしまった。
キラの心遣いが嬉しかったのもある。でも、それ以上に

「…会いたい」

会いたい、会いたい、あいたい。
キラに会いたくて仕方がなかった。
今まで必死になって隠し通してきた思いが、溢れた。
キラに向けたのが愛とかいうモノだったかは、もうどうでもいい。
ただ、キラに会いたい。そう思うと。
涙が、流れた。













THE・中途半端!!
続けようかなぁ…?
カガリさん可哀想なのは似合わないし(そういう問題か?)
あ、どうよサツキ?
カガキラっぽく書いたんですが。
ってか姉弟だからねぇ…
これ、続けるべきなんでしょうか??